一言コラム(第81回)【インスリン抵抗性の解決策⑪細胞を空にする V】

「細胞を空にする」4つ目は脂肪(運動編)です。

運動でグリコーゲンを消費するのは難しそうだということが分かりました。
では、脂肪細胞に溜め込まれた脂肪はどうでしょうか?
脂肪の利用率を高い順に並べてみると

・睡眠時 : 約80~90%
・安静時 : 約70~80%
・ウォーキング時 : 約60%
・ジョギング時 : 約30~40%
・ランニング時 : 約25%
・100走時 : 約0%

となっており、運動強度が低い方が脂肪の利用率が高いことがわかります。

だからと言って、寝てれば脂肪がドンドン消費できるわけではありません。エネルギーの消費量が全く違うからです。

例えば (40代男性、体重70kg、30分運動)
・睡 眠 時 : 33.6kcal (運動強度。 0%)
・100m走 : 6332kcal (運動強度 100%)
[通常は100m走を30分運動することはありません。できません(笑)]

そのため、運動強度40~60%が脂肪燃焼効果が高いとされています。
運動強度は酸素消費量から計算しますが、カルボーネン法と言われる心拍数から計算する方法で代用する場合が多いです。
運動強度=(心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100

人によって異なりますが、目安となる運動はウォーキングからジョギングに辺ります。
ウォーキングを行った場合(40代男性、体重70kg、30分運動)
・消費エネルギー : 110kcal
・うち60%を脂肪で消費 : 66kcal
・減少する脂肪量 : 7.3g

1日2回(60分)1ヶ月続けて 450gの脂肪を消費出来ます!
1年間で約5kgです!

雨の日も・・・風の日も・・・(風邪の日も)
照る日も熱中症に負けず・・・
歳をとっても・・・一生・・・

ほ~ら!やっぱり運動で消費するってめちゃくちゃ大変でしょ(笑)

注 : 運動しなくて良いと言っている訳ではありません。体重減少、エネルギー消費には非常に効率が悪いことがわかって頂きたいのです。
運動には生活機能低下(ロコモティブシンドローム)の予防、心肺機能の向上、最近では精神的な効果もあることがわかっていますので、それらを目的に適宜行いましょう。

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