No.070インスリン抵抗性の解決策③SGLT-2阻害薬




一言コラム(第70回)【インスリン抵抗性の解決策③SGLT-2阻害薬】

次は!と、期待した皆さんごめんさい。
またもや、お薬の話です。でも大事です!

最近話題の、「SGLT-2阻害薬」です。
実はこれ、尿から糖を捨てる画期的なお薬です。

え?!尿から糖が出るのが「糖尿病」じゃないの?
と、思っていたら先には進めません。
僕も発売当初、このような思い込みと、副作用の報告に二の足を踏んでいましたが、最近立て続けによい報告が続いています。
EPMA-REG OUTCOM試験: 2015年、ニューイングランドジャーナル
全死亡率が32%減少、入院率は35%減少
CVD-REAL試験: 2017年、第66回米国心臓病学会年次学術集会で発表
総死亡を51%減少、入院のリスクを39%減少

特に、CVD-REAL試験は30万人超での研究で、他の糖尿病治療薬(6種類あり)と比較して、心不全による入院率および死亡率を有意に減少させたのですから、素晴らしい効果と言えます。

では、どのようなお薬か?乗客であふれるホームを例にします。
乗 客:ブドウ糖
ホーム:血管
駅 長:SGLT-2阻害薬
今回は、電車と駅員は登場しません。

地下のホーム(血管)は乗客(ブドウ糖)であふれています。もうこれ以上、乗客がいては転落事故が起こると判断した駅長は、乗客を地上改札まで誘導、強制的に退場させてしまいました。全てではありませんが、地下ホームは乗客が減ったため、電車の乗り降りがスムーズになりました。

悪さをする駅員(インスリン)を増やさないため、インスリン抵抗性が改善されることが期待されます。
また、他の薬剤には無い特徴として、ケトン体産生による臓器保護作用も、心不全を減少させた要因として考えられています。

しかし、賢い皆さんならもう気づいているはずです。
強制退場させるくらいなら、最初から入場制限すればいいんじゃないの?って。
それは、やっと次にお話しますが
実はこのお薬
「なかなか制限出来ない人にとっては有効な手だてでしょ」というお話でした。