亀ドク的「間欠的ファスティング詳細ガイド」




亀ドク的「間欠的ファスティング」シリーズ!今回は亀ドク的「間欠的ファスティング詳細ガイド」です。

Time-Restricted Eating? a Detailed Intermittent Fasting Guide

「亀ドク」的意訳
本文はこちら

Time-Restricted Eating

時間を制約した食事 – 間欠的ファスティングの詳しいガイド

治療法は?:

  • 太りすぎ
  • 肥満
  • 2型糖尿病
  • メタボリック・シンドローム
  • インスリン抵抗性
  • 脂肪肝
  • 高血圧
  • 高コレステロール
  • 高トリグリセリド
  • などなど…

ぜ~~~ったいに何もしないことなのですよ。

時間を制約した食事

食べる vs. 食べない

カラダは、「食べる」と「食べない」の2つのあい反する状態をスムーズに移行するように作られています。

「食べる時間」に、インスリンは上昇し、脂肪細胞に余分なカロリーを貯蔵するように信号を送ります。インスリンの存在する時にはで、脂肪の燃焼は止まり(最後の食事からの得られる)ブドウ糖を燃やします。

「食べない時間」には、インスリンは低下します。(グルカゴンや成長ホルモンなどのインスリンの拮抗ホルモンが上昇します)。カラダは(ブドウ糖ではなく)脂肪細胞に蓄積された体脂肪を動員してエネルギーとして脂肪を燃やします。

もうこれがすべてなのですが、わかりましたか?「食べない時間」には体脂肪を燃やし、「食べる時間」には体脂肪をよりたくさん貯蔵します。

インスリン抵抗性

残念ながら我々は、時が経つと「食べない時間」を徐々に少なくし、「食べる時間」をますます増やします。結果、十分にエネルギーが貯蔵されているにも関わらず、カラダと細胞での体脂肪を燃やす時間は少なくなり、ブドウ糖を燃やす経路が余計に使われるようになります。最終的に、インスリンは常に高く、カラダは蓄えた脂肪を燃やさなくなり、主に(食事から得た)ブドウ糖を燃やすのです。

さらに時が経つと、慢性的にたくさんのインスリンにさらされることによって、「食べる時間」に反応してカラダはさらにインスリンを分泌する「インスリン抵抗性」と呼ばれる状態となります。慢性的なインスリン抵抗性は、肥満、内臓脂肪の蓄積、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症(いわゆる良いコレステロール)、最終的には血糖値が高い2型糖尿病となり、メタボリック症候群の原因となります(現在、地球上の12人中1人は2型糖尿病で、成人の35%、高齢者の50%がメタボリック症候群または前糖尿病の状態です)。

インスリン抵抗性がある人は、細胞レベルで主にブドウ糖を燃やしており、脂肪を燃やすことはまずありません。これらの人は、最後の食事からのブドウ糖を使い切った時にも、カラダと細胞が脂肪を使ってエネルギーを燃やす能力が低下しているので、「食べない時間」に切り替わってもすぐに脂肪を燃やすのではなく、(糖質からの)ブドウ糖を求めてより腹を空かすのです。

このように言い変えればいいでしょうか?なぜ高度に太った人はいつもいつも腹を空かしているのでしょうか?彼らはとても長い時間を過ごせるだけの十分な脂肪の蓄えがあるのというのにです。ファスティングの世界記録は、382日間絶食した207Kgの男性で、水とビタミンだけで、なんの健康被害もなく125kg痩せることに成功しました。

しかし、平均よりも太った人は「食べる時間」が習慣になっており、「食べない時間」をほんの少し試しても、細胞レベルで脂肪よりもブドウ糖を絶えず燃やしているのです。彼らにはインスリン抵抗性が有り、インスリン抵抗性は慢性的の高インスリン血症の原因にも、また逆に慢性の高インスリン血症はインスリン抵抗性の原因となり、脂肪蓄積を促し、脂肪細胞からの脂肪動員を抑制します。それらは、細胞内の小さなエネルギー工場であるミトコンドリアにも影響しています。

ミトコンドリアは、燃料としてブドウ糖(砂糖)も脂肪も燃やすことができます。時間とともに、一方がもう片方に優先して燃やされるようになります。ミトコンドリア内の解糖系での代謝をどんどん増やし、脂肪を燃やすための複雑な経路を減らすか使わないようして、いわゆる「砂糖燃焼室」となります。

太った人がほんの少しの時間、食べるのをやめたらその「砂糖燃焼室」はどうなるでしょうか?最後に食べた食事からのブドウ糖の供給がなくなると、「食べない時間」へ切れ間なく移行するのではなく、貯蔵した脂肪を燃やす代わりに、糖質からのブドウ糖をもっと求めるようになりひどい空腹感に襲われるようになります。グルコーススパイクの後、血糖値が下がるとお腹がへるため、1日のほとんどを数時間おきに食べるという習慣に支配されてしまいます。

良い例えは、油を満タンに積んだ高速道路の石油輸送用のトラックです。トラックのタンクには38000Lもの燃料を積んでいるにも関わらず、ガソリンがなくなると止まってしまいます。なぜか?トラックは精製されたガソリンでしか走ることが出来ないので、燃料として積載した石油を燃やすことができないからなのです。

脂肪適応

ヒトは「脂肪燃焼室」となり、ブドウ糖の代わりに貯蔵した脂肪を燃料として燃やす経路を増やす能力を持っているのです。しかしこれを使えるようにするには、時間と準備が必要で、脂肪を燃やす経路を徐々にアップレギュレーション(増加)するためにいくつかのことをしなければなりません。

これには、血糖値を下げる作用のインスリン感受性の改善と、脂肪細胞から脂肪酸を遊離しエネルギーとして使用することを増強し、および細胞レベル(ミトコンドリア内)での脂肪の燃焼経路のアップレギュレーションを含みます。「脂肪適応」を改善し、エネルギーのために貯蔵された体脂肪をうまく燃やす能力を上げるにはいくつかの方法がありますので、以下にそれを示します。

  • 糖質制限食:LCHF(低糖質高脂質)食を摂ると、エネルギーとしてすぐに使うことが出来るブドウ糖が少なく、常に脂肪が多いために体内ではブドウ糖よりもエネルギーとして脂肪を利用する能力が上がります。
  • 運動:高強度インターバルトレーニングは、ブドウ糖とグリコーゲンを急速に消費し、カラダを切り替えてより多くの脂肪を燃料として使うことができます。運動もまたインスリン感受性を改善します。
  • カロリー制限:よりカロリーの少ない食事を摂ることは、燃料として使うことが出来るブドウ糖をより少なくすることと同じことなので、カラダは燃料として貯蔵された体脂肪を使用することが多くなります。加工食品を完全に避け、自然にある食品、未加工の食品、丸ごと食品を食べ、最大限に栄養密度を高めれば、最低のカロリーで済むのです。
  • 間欠的ファスティング:より長い時間「食べない時間」を過ごすと、脂肪をよりたくさん燃やすことが出来ます。

訳者注
脂肪適応:聞きなれない言葉ですが、カラダが糖質よりも脂質を主なエネルギーとして燃やすように代謝が切り替わった状態のこと。一度この状態に入ると、脂質代謝を制御するスイッチがオンになり、どんどん体脂肪が燃えるようになります。

代謝を鍛える

ここでの目的は、間欠的ファスティングの効果をより強化することです。「食べない時間」を過ごすことによって、カラダのもつ能力を強化し、食事から得られる砂糖(ブドウ糖)を絶えず燃やすのではなく、体脂肪を燃やしましょう。

カラダの他の部位と同じように、この能力は鍛えることによって強くすることができます。しかし、腕を骨折して何週間も三角巾でつるされたときに筋肉が萎縮するのと同じように、この能力は使わないと時とともに萎縮または小さくなります。「食べない時間」を過ごすことが、代謝を鍛えるための良い訓練となります。

事実、脂肪を燃やす能力とファスティングは並行して一緒に鍛えられます。鍛えることによって以下の素晴らしいことが全て起こります:

  • 血糖値を下げる
  • インスリンレベルを下げる
  • インスリンの感受性を上げる
  • 脂肪の分解と遊離脂肪酸の使用を増やす
  • 細胞内の脂肪のβ酸化を増やす
  • グルカゴン(インスリン拮抗ホルモン)を増やす
  • 成長ホルモン(インスリン拮抗ホルモン)を増やす

全くなにもしないのに、上記の全てを成しとげることが他にありますか?
その秘密は、ファスティングなのです。

(「食べる時間」とは反対に)1日のうちで「食べない時間」を延長することは、これらすべてを達成し、代謝を鍛えることになります。「食べない時間」を延長していくことは代謝を鍛えることなのです。あなたの体を素早く変えてくれます。貯蔵された脂肪細胞から遊離脂肪酸を効率的に誘導します。これが、ファスティングで代謝を鍛えることによって、あなたがよりよくなる秘訣なのです。

太りすぎや体型の整っていない人々がジョギングしようと奮闘したり、ウェイトトレーニングしてみたり、他の何か運動に参加するのと同じように、燃料として貯蔵された遊離脂肪酸を迅速かつ効率的に動員し燃焼させることについては、普通はうまくいっていないのです。間欠的ファスティングとは「食べない時間」の1日の過ごし方(で、「食べる時間」を短くすること)が、脂肪を消費するのはもちろん、多くの健康上のメリットのある代謝を鍛える素晴らしい方法なのです!

「食べる時間」を減らし、「食べない時間」を増やそう

脂肪を減らすために、簡単にそして長く続けられるもっとも良い方法は何でしょうか? 1日2食にするように練習することです(そして間食をなくすことです)。これを成し遂げる最も簡単で最も良い方法は何でしょうか?朝食を抜くことで自然に「食べない時間」を増やせます(コーヒーを飲むことで、これはより簡単で楽しいものになりますし、コーヒーには健康上の多くのメリットがありますから)。

朝食を抜き、昼食を軽めにして、夕食をしっかり摂ることで、交感神経系(闘争と逃走反応)から副交感神経系(休息と消化)の自然な移行を最大限有効にします。日中のより少ない「食べる時間」の交感神経の緊張からより高い覚醒と活性化、および夕方の「食べる時間」のより高い副交感神経の刺激による休息によって。

典型的には「食べる時間」は食事開始とともに始まり、その後3時間から5時間もの間食べた物を消化・吸収します。インスリンは急上昇し、脂肪燃焼を完全に遮断し、余分なカロリーを脂肪として貯蔵しようと作用します。

その後「食べない時間」の最初のうちは、数時間前に食べた食事の成分がまだ体内を回っている吸収後の状態と考えられています。この吸収後の状態は、食事を食べ終わり「食べない時間」に入ってから8時間から12時間持続すると言われます。完全に「ファスティングモード」にカラダが切り替わるのは、食事を食べ終わってから12時間後です

「ファスティングモード」にスイッチが切り替わると、カラダは「食べる時間」では処理できなかった脂肪を燃やすことができるようになります。食事を食べ終わってから12時間後までは「ファスティングモード」に入れないので、この体脂肪を燃やす状態となっていることはまれなのです。これが多くの人が、食べられる物や食事量、運動回数などを変更することなく、間欠的ファスティングを始めるだけで脂肪を減らすことができる理由の1つです。ファスティングは、通常の食事のスケジュールではほとんど入ることがない脂肪燃焼モードにカラダをしてくれます。

訳者注:
ファスティングモード:亀ドクの造語です。「食べない時間」を12時間過ごしたのちの脂肪燃焼モードに入った状態です。「食べない時間」=「ファスティングモード」ではありません。「食べない時間」は「食べる時間」の反対です。

糖質を避けましょう

糖質(食物繊維を取り除いた精製された炭水化物)を摂ると、糖質は他の主要栄養素よりも血糖とインスリンの両方を高くするため「摂食モード」をますます助長します(一方、脂質は血糖とインスリンの上昇はもっとも低くなります)。

一般的には食事を摂ると、その食べたものを処理して、そこからできたものを燃やすのに数時間を要します。エネルギーとしては貯蔵された脂肪よりも、血液中にあるものを使うことを選びます。なぜなら、(食べたもののおかげで)血液中は容易に手に入るエネルギー源をすべて含んでいるので燃やすのに簡単だからです。

糖質を摂ったばかりの時がまさにこの状態です。糖質はすばやくブドウ糖に変換されカラダは他の主要栄養素よりも先にエネルギーとしてブドウ糖を燃やすことを選ぶのです(高血糖はカラダにとって毒なので、カラダは急いで余分なブドウ糖を燃焼させ取り除こうとしますが、アルコールもまた他の栄養よりも先に処理、燃焼されます。アルコールも脂肪の燃焼を妨げます)。

運動の役割

運動は脂肪適応に大きく役立ちます。グリコーゲン(必要なときにエネルギーとして燃やすことができる筋肉や肝臓のブドウ糖の貯蔵形態)は、睡眠とファスティングの間に消費され、トレーニング中にさらに消費されます。そのため、インスリン感受性をさらに高めることができます。これは、運動直後の食事が最も効率的に貯蔵されることを意味します:筋グリコーゲンとして貯蔵されエネルギーとしてすぐに燃焼出来るので、脂肪として貯蔵される量を最小限にできるからです。これは、間欠的ファスティングを行わない普通の日と比較した結果です。

インスリン感受性が正常であれば、消化された糖質と食べ物は、グリコーゲン貯蔵量が十分で、血流中に十分なブドウ糖があれば、脂肪として貯蔵される可能性が高くなります。

ファスティングの都市伝説

ファスティングについての数多くの都市伝説があります。

『朝食は1日で最も大切な食事なんだって』のような...

我々はみんな朝食を食べるように言われました。
が、残念ながら、これはとてもひどいアドバイスなのです。

朝、目を覚ますとインスリンレベルはかなり低く、ほとんどの人は前日の最後の食事から12時間経ち「ファスティングモード」に入っています。その時選んでしまうもっとも悪い選択は、食事を摂り、インスリンと血糖をスパイクし、直ちに脂肪燃焼を止めてしまうことです。はるかに良い選択は1日の最初の食事をなるだけ遅らせ、完全に「ファスティングモード」に入り体脂肪を燃やすことができる時間を少なくとも数時間取ることです。

も~~~っとも悪い選択を教えておくと、考えられるうち最も高いインスリンとブドウ糖のスパイクを引き起こす高糖質の朝食を摂ることです。約12時間の脂肪燃焼を止めることに加え、できるだけ多くのカロリーを脂肪貯蔵庫に送り込み、脂肪よりもブドウ糖を燃やすことをさらにさらに強力にします。

また、インスリンと血糖値の高いスパイクは、数時間後に必ず血糖値の大きな低下を招き、これが耐え難いほどのすごい飢えを引き起こします(低血糖症やガツガツと食べるような飢餓の気分を味わいたい場合は、単なる精製されただけの糖質だけでできた朝食を食べて、次に起こる気分を感じるため2~3時間待ってくださいね)。興味深いのは、適切な多くの脂肪を食べた人は朝ほとんど空腹ではなく、朝食を抜いても何の問題も無いことです。

しかし、これは当たり前のことなのです。進化を通して、ヒトは常に狩猟採集を起こってきました。そのため朝、たっぷりの食事を摂ることは1日の始まりではなく、1日中狩猟、採取し、その日の最後にたっぷりとした食事を摂るのが当たり前だったのです。私はこのパターンを真似することを強くオススメします。朝食を抜いて、その日の後半にカロリーのほとんどを摂ることを(それをカロリーの「先太り」と呼んでいます。朝は食べず、夜にたっぷりです)。

『少しの食事を何回も分けて食べた方が良いってさ』

役に立たないアドバイスはまだまだあります。『常に代謝を促すように』、『飢餓状態とならないように』と食事を分けて数多く摂るように言われ続けてきました。これは、真実とは正反対のことです:真実は、脂肪を燃やすためには、出来るだけ長い時間「食べない時間」を過ごすことです。食べ続けることによって得る食事からのカロリーではなく、貯蔵された体脂肪をもっと効率的に燃やさねばならないからです。

同じように、筋肉を作るためにタンパク質を1日中頻繁に摂取するように教えられてきましたが、これもまた根拠のないことなのです。そうなのです。筋肉を作るのに十分な量のタンパク質を食べるのには、1日1回食べれば十分なのですから。

『ファスティングすると脂肪ではなく筋肉が減るんだよ』

多くの人はファスティングを始めると、筋肉は作られず、逆に筋肉を燃やしてしまうのではないかと心配しています。しかしこれは真実ではありません。もしこれが真実であれば、人類はこの世に存在しないでしょう。事実、成長ホルモンは「食べない時間」に増加しています(寝ている時間とファスティングの後の時間両方で)。成長ホルモンは24時間のファスティング後に2000%も上昇するので「ファスティングホルモン」と呼ばれることもあります。

成長ホルモンは非常に同化(筋肉を作る)作用があり、テストステロンと組み合わせて使われることによってボディー・ビルダーの多くの筋肉を作りできるだけ多くの脂肪を燃焼させてくれます。成長ホルモンはファスティング時に上昇し、ファスティング時に筋肉を維持するのに役立ちます。これは理にかなっています。狩猟採集民であった我々の先祖がファスティングし、食べ物が無くなったりした時に、(筋肉が衰えていたら)獲物を捕まえたり、食べ物を見つけたりすることができず、弱ってますます動けなくなり、人類は死に絶滅していたことでしょう。

しかし真実は正反対でした。ファスティングをしている間、筋肉は維持されるか、抵抗性トレーニングをしている場合には肥大することもあるのです(これもおススメ!)。また、エピネフリンやノルエピネフリンの放出のおかげで、ファスティング中には集中力および覚醒度が向上しるのです(進化の初期段階で、エネルギーを増加し素早く動けることは、必要なときに獲物を捕獲するのに役立ちました)。

『ファスティングすると代謝が衰えるのよ』

これは全くの間違いです。
72時間のファスティングまでであれば、代謝の速度は落ちず、逆に加速するかもしれないことが、多くの研究によって証明されています。それは、カテコラミンと呼ばれるホルモン(エピネフリンまたはアドレナリン、ノルエピネフリン、ドーパミンなどの)が分泌されるおかげで、交感神経が興奮するからです(交感神経系の活性化は「闘争と逃走」本能を駆り立て、逆に副交感神経系は「休息とダイジェスト」に役立ちます)。

狩猟採集民が、昼間に最も活動的で、(食べ物を探すため)「ファスティングモード」にあり、「闘争と逃走」ために交感神経系が優位となること、夜たくさんの食事を摂った後に「休息と消化」とために副交感神経が優位となることは、とても意味のあることです。

『食べないと低血糖になっちゃうよ』

研究では、糖尿病治療薬を服用していない人、健康上問題のない人は低血糖症になることなく非常に長い期間ファスティングすることができます。事実、(非糖尿病患者における)低血糖症や血糖値が低いことで生じる症状は、数時間前に非常にグリセミック指数の高い糖質を食べることから生じています(血糖値スパイクとその後インスリンスパイクによる血糖低下によって)。

しかし、糖尿病患者や特に糖尿病治療薬を服用している場合には、ファスティングを開始する前に必ず主治医にご相談ください。糖尿病薬の中には、空腹時に重度の低血糖症につながるものがあります{主にインスリン、グリピジド(日本未発売)、グリメピリド(商品名アマリール)、グリベンクラミド(商品名オイグルコン、ダオニールなど)のスルホニルウレア薬}

-医学的な問題、糖尿病などがある場合、ファスティングを開始する前に必ず主治医にご相談ください-

間欠的ファスティングの実際

間欠的ファスティングを実際に行うにはいくつかの方法がありますが、最も簡単で最も一般的な方法は朝食を抜いて、1日の初めての食事を数時間遅らせるよって、前日の夜から続く自然な「食べない時間」をもっと長くすることです。前日の夕食から12時間を過ぎると、本当に「ファスティングモード」に入り貯蔵された体脂肪を燃料のために使用し始めるからです。

「食べない時間」を長くすればするほど、体脂肪を燃焼させるために必要な代謝を鍛える機会が増え、脂肪適応がより強く行われます。事実、この間欠的ファスティングを20時間から24時間続けることができれば、(貯蔵された体脂肪を遊離脂肪酸へ分解、細胞内での燃焼に利用可能となり)脂肪分解の速度と(ミトコンドリア内の脂肪を燃やす)、β酸化が非常に速く行われます。

間欠的ファスティングを始めるとすぐ、「飢え」や「エネルギー不足」といったよう症状を経験することがあります。この場合、1時間から2時間朝食を遅らせる「ベビー・ステップ」で始めることをおススメします。そして、徐々にファスティングする時間を増やしていきます。時間が経つにつれて、より「脂肪適応」できるようになり、ファスティングするのがもっと簡単になります。それは座禅組んで修行するのと同じようなものです。最初は痛みがあり非常に厳しいのですが、一度慣れてしまうとそれは簡単で楽しいものになります。

脂肪適応のためのLCHF食

LCHF(低糖質高脂肪)食だとファスティングするのがより簡単になります。

亀ドク的「初めての低糖質食」


この食事法は極めて自然に脂肪適応をもたらし、自然にインスリン分泌が低下し、燃料としてのブドウ糖の利用も低下させてくれます。実際、私は間欠的ファスティングと非常に低糖質の食事の組み合わせを強くおススメしています。

ケトン食(極端に低糖質、中蛋白質、高脂肪の食事)に近づくと近づくほど、この食事法が脂肪適応を導くおかげで、「食べない時間」を簡単に何時間も過ごすことができます。

食事に炭水化物を食べたいのでしたら、ほとんどが難消化性でブドウ糖とインスリンの上昇を引き起こさない多くが食物繊維で出来ているものをおススメします。もし糖質を食べるのなら、私でしたら1日の早い時間にこれらの食べ物を摂ることは絶対、もう絶対ありません。この食事は脂肪の蓄積に大きく関わっているため、脂肪燃焼を妨げるだけでなく、その日の残りの時間、血糖値スパイクと飢餓状態のジェットコースターを引き起こすからです。

(食物繊維を含まない)完全に消化される炭水化物、糖質を食べるのでしたら夕食だけです。理想は、(肝グリコーゲンを消費する)長時間のファスティングの後か、筋グリコーゲンを消費する高強度の運動の後が良いでしょう(筋肉と肝臓のグリコーゲンがすでに満タンな状態で、糖質を摂ることは、脂肪蓄積とインスリン感受性の悪化をもたらすことがわかっています)。

人気のある間欠的ファスティングいろいろ

間欠的ファスティングを達成するには人気の方法がいくつかありますが、これから最も人気のある方法を3つご紹介いたします。この方法はすべて朝食を抜き1日の最初の食事を遅らせることで、夜間のファスティングを伸ばすことが条件となっています。またいずれの方法でもすべて、カロリーの「先太り」という考え方で1日の早いうちはカロリーを摂取せず、1日のなるべく遅い時間にカロリーの大部分を摂取することも条件となります。
お話する前に、基準となる標準的な食事が(夜間の)「食べない時間」12時間と、朝食から始まり、昼食、夕食の3回の食事を「食べる時間」は12時間であることを覚えておいてください。しかし現実的には、残念なことに多くの人が夜遅くまでスナックなど食べているので、平均的なアメリカ人の食べる時間は12時間以上となっています。

リーンゲインズ~16:8とも呼ばれる方法

ボディー・ビルダーのマーティン・バーカーン(Martin Berkhan)が推奨しているリーンゲインズは間欠的ファスティングの中でも最も有名な方法です。このファスティングの方法は朝食を抜いて、その日の最初の食事を昼まで遅らせることです。

基本的には朝食を抜いて、普通のランチとディナーを8時間の「枠」内で食べます。考え方としては、16時間(一晩と6時間)食べずに、その後8時間以内ですべてのカロリーを摂ることです。

例としては、朝6時に起きます。朝食を抜いてその後6時間は何も食べないで、正午に昼食を食べて、20時までに夕食を済ませるといった具合です。この「食べる時間」の中で間食を摂ることは別に構いません(私は間食せず、よりたくさんの食事でカロリーまとめて摂ることをおススメしていますが)。この16:8の時間分割食(16時間の「食べない時間」と8時間の「食べる時間」)は毎日行うことをおススメしています。

この方法で1週間のうち1日をお休みにして、残りの6日間ファスティングを実行すれば、標準的な12:12分割の食事法(12時間の「食べない時間」と12時間の「食べる時間」)と比較して、1日あたり4時間の「食べない時間」が増えます。1日4時間、週6日は、1週間で約24時間のファスティングを行ったことと同じです。
[1日4時間×週6日のファスティング=週24時間のファスティング]

Warrior Diet

オリ・ホフマーカー(Ori Hofmekler)によって推奨されているウォーリアダイエット(Warrior Diet)は、1日の大半を「食べない時間」で過ごし、夜にカロリーのすべてを摂る方法です。

目標は朝食と昼食を抜いて、1日の終わりの4時間で目いっぱいの夕食を摂ることです。これは20:4の時間分割食です(20時間の「食べない時間」と遅い時間の4時間の「食べる時間」)

このファスティングの方法はカロリーや食べ物の大部分が集まるため、1日の終わりにとてもたくさんで満足感のある食事を摂ることが出来るので、会食のために外で夕食を摂る人にとっては完璧かもしれません。

長い間ずっとこのファスティングをやり続けるのは難しいかもしれませんが、脂肪適応はより深まり(インスリンの感受性が改善されるため)、よりインスリンレベルは下がります。1日おきにこの方法を行うと(週3日間)、これは12:12の標準食と比較して8時間の「食べない時間」を増やしたのと同じであり、週3日行えば、1週間で24時間ファスティングしているのと同じことです。。
[1日8時間×週3日間のファスティング=週24時間のファスティング]

Eat Stop Eat

ボディー・ビルダーのブラッド・パイロン(Brad Pilon)が推奨する「Eat Stop Eat」は24時間週2日のファスティングを行う方法です。

前日の最後の食事を午後8時に食べるとしましょう。一晩中の絶食と翌日には朝食と昼食を抜いて夕食を午後8時まで遅らせます(カロリーなしで24時間をフルにです)。

とても難しい方法のため週に2日しかお勧めいたしません(しかも連続ではなく)。とても難しいのですが24時間が経過すると、非常に高いレベルの脂肪分解および脂肪のβ酸化が起こるため、これはとても望ましいことです。多くの人は、前日のファスティングの効果がなくなるほどの多くの食べ物で埋め尽くされるのではないか心配していますが、これは真実ではありません。

研究の結果、翌日には数百カロリー余分に摂取するが、普通の2日間で食べるほどのカロリーには届かないことは何度も示されています(言い換えれば、「食べなかった」日の翌日に食べ物をたくさん摂ったとしても、まだまだ2日分のカロリーには全然及ばないということです)。

この方法を行うと、標準的な12:12の食事と比較して12時間の「食べない時間」を増やします。これを週2日間行うと週に合計24時間のファスティングしたのと同じです。
[1日12時間×1週間に2日間のファスティング=24時間]

大丈夫ですよ

これらファスティング法のすべてで、目標は朝食を抜いて、スナックを止め、1日の終わり頃にカロリーを集めることです。これらの方法はすべて非常に効果的です。実際には、好きなようにミックスして一緒に行うことができます。柔軟に行うことを強くお勧めします。いつでも好きな時に「食べない時間」を持つことができ、いつでも好きなときに「食べない時間」を終えることができます。12時間の枠を越えるものであれば、どなたでも目標に対していくらか有益なものになるでしょう。

もし、16時間のファスティングを予定して13時間になったとしても、それは大丈夫です。あなたが、1日中早い時間から遅い時間までカロリーを加えるスナックをたくさん食べていたよりもはるかにマシだからです。私は、よい目標として(基準の12:12分割食に加え)週24時間の「食べない時間」を増やすことが良いと思います。これは24時間の絶食(Eat Stop Eat)の2日間、8時間の「食べない時間」時間の延長(Warrior Diet)の3日間、または4時間の「食べない時間」時間の延長(リーンゲインズ)の6日間と同じです。

必要に応じてミックスして一緒に施行することができます。柔軟にスケジュールやライフスタイル、現在の脂肪適応のレベルに最も適したものをお選びください。

コーヒー=素晴らしい飲み物です

絶食中は好きなノンカロリー飲料をなんでも自由に飲むことができます。水、コーヒー(ステビアなどのノンカロリーの甘味料の有無にかかわらず)、紅茶(ホットまたはアイス、必要に応じてステビアで甘くしたもの)、ダイエットソーダカロリー(おススメはステビアで甘くされたゼビアです)、またはノンカロリーの他の飲料です。しかし、カロリーはすべておススメしていません。それはほんの少しのカロリーでもインスリンスパイクを起こし、絶食を台無しにする恐ろしいものです。脂肪はインスリンスパイクが最も少ない主要な栄養素です。そのため朝には、多くの人々が「ブレットプルーフコーヒー」やコーヒーに脂肪(バター、ココナッツオイルなど)を加える人もいます。

しかし、私はファスティング中これらのカロリー源をおススメしません。それはファスティングで達成しようとしていることに対して良くないと考えるからです。コーヒーの中にほんの少しのクリームが入っていても、死ぬことはありませんので、やってください。コーヒーのクリームを禁止することで、間欠的ファスティングを中止するよりも良いでしょう(95%のファスティングは0%のファスティングより断然良いからです)!

しかし、私はあなたに対してコーヒーの中のクリームをギリっギリまで少なくしようとしますので、この機会にあなたはコーヒーをブラックで飲むことを学ぶべきです(これは信じようと信じまいが、誰でも時間をかければ学ぶことができます)。ファスティングをもっと簡単に楽しいものにするために、朝にはブラックコーヒーやブラックティーを飲むことをおススメします。コーヒー、紅茶両方とも多くの健康上の利点があり、脂肪燃焼、エネルギー、覚醒に役立つ化合物を含んでいます。

食べ物から自由の新たな発見を楽しむ

適切に脂肪対応出来たら、間欠的ファスティングは実際には簡単で、面白く、楽しく、自由になります。その過程でより痩せより健康的になります。リーンゲインズを行っているとしましょう。ウェークデイには毎日朝食を今すぐブラックコーヒーに、ほら簡単でしょ?朝に急いで朝食を取り、時間通りに仕事をするのに苦労していることには、もう心配しなくてもよくなります。

これにより、時間と労力と手間が節約され、その間に文字通り代謝を鍛える1つの形となり、インスリン感受性が改善され脂肪適応が強化されます。これは多くの点での勝利です。また、夕方にはカロリーを考えたり、制限したりすることなく非常に数多くの満足のいく食事を食べることができます。

そして、朝食と昼食を抜く日には、何を食べるのか、どこで食べるのか、いつ食べるのかを心配する必要がない時に、余分な時間があることに驚くでしょう。(交感神経系の活性化とカテコールアミンのおかげで)ファスティングモードにより神経の昂りと集中力が高まるほどに生産性は高くなり、より多くの時間が自由になります。

いくつかの指針

  • 間欠的ファスティングを開始する前に医師に確認してください。糖尿病で血糖降下薬を服用中の場合は特に注意してください。
  • 一般的には、ファスティング中は必要なビタミンやサプリメントを取ることができますが、カロリーを摂らない限り、毎日栄養価の高い食品をたくさん食べるのでサプリメントは必要ありません。
  • ファスティングの前後の食事で適切な蛋白質を摂っている限り、ファスティングでタンパク質の欠如から筋肉を失うことについては心配する必要はありません。
  • 定期的に運動している場合、ファスティングで筋肉を失うことはありません。ウェイトトレーニングなどの抵抗トレーニングを特にお勧めします。
  • LCHF(低炭水化物高脂肪)食に続いて間欠的ファスティングをうまく組み合わせると、脂肪適応が大幅に改善されます。
  • ファスティング中に運動するのはまったく問題ありません。心拍トレーニングやウェイトトレーニングが行えます(ウェイトトレーニングは体組成の改善に有効です。目標達成をとても押し進めてくれるので、私は誰にでも強くおススメしています)。
  • ファスティング中は水とノンカロリーの飲み物を十分に飲むようにします。朝のコーヒーと紅茶は、健康と脂肪燃焼の利点に加えて、かなり楽にしてくれます。したがって、私は強くお勧めします。
  • たくさんのジャンクフードを食べるための口実として、間欠的ファスティングをしないでください。栄養密度が高い食品を選び、加工食品を避け、自然な食べ物をそっくりそのまま頂き、責任感を持って食べ続けるようにします!




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